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予防接種
インフルとコロナのワクチン、何日あける?|あけるのは「注射の生ワクチン同士」だけ

こんにちは!リベ大総合クリニック大阪院 院長の大岩です。
🌀 昨日コロナワクチンを打ったばかり。インフルエンザワクチンは2週間あけないとダメ?
🌀 子どものフルミストは生ワクチンだから、他の予防接種と間隔をあけないといけないの?
🌀 ネットで調べても、サイトによって書いてある日数が違う…
秋になると、こうしたご質問がぐっと増えます。いろいろな数字が頭の中で混ざっていますよね。
実は、いま日本で覚えておくルールは一つだけです。『異なる注射の生ワクチン同士を別の日に打つときは、27日以上あける』。体調が問題ない場合、それ以外の種類の組み合わせにおいては、一律の日数制限はありません。
「フルミストも生ワクチンなのに?」と思われた方もいらっしゃいますよね。その疑問も含めて、2026年9月時点の日本のルールを一緒に確認しましょう。
- 🔸 間隔をあけるのは「注射の生ワクチン同士」だけ
- 注射の生ワクチン同士は、27日以上あける
- 注射のインフルエンザワクチンは、どのワクチンとも間隔なし
- 🔸 フルミストは生ワクチンなのに、27日あけなくていいの?
- 🔸 コロナワクチンも、間隔をあける必要はありません
- 🔸 同じ日に打っても大丈夫?
- 🔸 接種の前に確認したい3つの条件
- ① 体調が悪いときは、回復してから
- ② 同じワクチンの2回目は、決められた間隔で
- ③ フルミストは、生ワクチン特有の確認があります
- 🔸 よくある質問
- Q. 同じ日に2本打ったあと、当日はどう過ごせばいいですか?
- Q. タミフルを飲み終えたばかりですが、フルミストは打てますか?
- 🔸 まとめ|「種類の違う注射の生ワクチン同士」は27日あける
🔸 間隔をあけるのは「注射の生ワクチン同士」だけ
注射の生ワクチン同士は、27日以上あける
生ワクチンは、ウイルスや細菌を弱らせて使うワクチンです。これに対して不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の感染する力をなくしてから使います。新型コロナのmRNAワクチンは不活化ワクチンとは別の仕組みですが、生ワクチンではないので、この記事では不活化ワクチンと同じグループとして扱います。
2020年9月までは、生ワクチンの後は27日以上(約4週間)、不活化ワクチンの後は6日以上(約1週間)あける決まりがありました。しかし、厚生労働省は2020年10月から、異なる種類のワクチンの間隔制限をほとんど撤廃しています。
ワクチンの組み合わせごとの間隔は、次のとおりです。
組み合わせ | 間隔 | 例 |
|---|---|---|
生ワクチン(注射)同士 | 27日以上あける(同じ日に打つのは可) | MRと水痘、水痘とおたふくかぜ など(対象はMR・水痘・おたふくかぜ・BCG など) |
生ワクチン(注射)と生ワクチン(経鼻) | 制限なし | MRとフルミスト |
生ワクチン(注射)と不活化ワクチン | 制限なし | MRとインフルエンザ |
生ワクチン(経鼻)と不活化ワクチン | 制限なし | フルミストと新型コロナ |
不活化ワクチン同士 | 制限なし | インフルエンザと新型コロナ |
このように、27日以上(約4週間)あけるのは、1行目の「生ワクチン(注射)同士」だけです。
注射のインフルエンザワクチンは、どのワクチンとも間隔なし
注射のインフルエンザワクチンは不活化ワクチンです。そのため、新型コロナ、肺炎球菌、帯状疱疹、HPV、MR、水痘など、どのワクチンの前後でも日数をあける決まりはありません。
なお、同時接種の際は、別の注射器で左右の腕など別の部位に打ちます。

🔸 フルミストは生ワクチンなのに、27日あけなくていいの?
あけなくて大丈夫です。フルミストはたしかに生ワクチンですが、鼻に噴霧する「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」であって、注射ではありません。そのため、27日ルールの対象外です。
日本小児科学会も、国内の添付文書にはフルミストと他の生ワクチンの間隔を制限する記載がない、と説明しています。

「フルミストの前後4週間は他の生ワクチンをあける」と書かれたサイトもありますが、それは米国の方針です。日本では、MRや水痘の前後であっても27日あける必要はありません。
🔸 コロナワクチンも、間隔をあける必要はありません
現在の厚生労働省のQ&Aでは、新型コロナワクチンと他のワクチンは、医師が認めた場合に同時接種でき、接種間隔にも制限はない、とされています。定期接種でも任意接種でも、間隔のルールは同じです。
「前後2週間あける」と覚えている方が多いのは、新型コロナワクチンが導入されたばかりの頃、インフルエンザワクチン以外とはそのように運用されていたためです。この2週間の運用は、現在はありません。
🔸 同じ日に打っても大丈夫?
インフルエンザと新型コロナのワクチンは、医師が接種できると判断すれば、同じ日に受けられます。海外の成人を対象とした研究では、調べた組み合わせで、同時接種によって免疫の反応が妨げられなかったと報告されています。
また、副反応の出方には個人差があり、使うワクチンによっても異なるものです。私の考えとしては、通院を1回にまとめたい方は同時接種を、接種後の体調変化が気になる方は別の日の接種を、という形でオススメしています。
🔸 接種の前に確認したい3つの条件
厚生労働省は、『注射の生ワクチン同士は27日以上あける』というルールの他に、2つのルールを案内しています。そこにフルミスト固有の条件を加えた3つを確認しましょう。
① 体調が悪いときは、回復してから
🌀 じゃあ、前の接種で熱が出ていても打てるってこと?
と思うかもしれませんが、そこは別です。前の接種による発熱や、接種部位の強い腫れが残っているときは、回復してから次の接種を受けます。また、副反応が重なるのを避けたい方は、日を分けて構いません。
② 同じワクチンの2回目は、決められた間隔で
「制限なし」は、種類の違うワクチン同士の話です。同じワクチンの2回目は、これまでどおり決められた間隔で打ちます。例えば、注射のインフルエンザワクチンを2回打つ場合(13歳未満など)は、およそ2〜4週間の間隔で、免疫効果を考えると4週間あけることが望ましいとされています。帯状疱疹ワクチン(シングリックス)も、2回目は1回目から2〜6か月後です。
▶︎【こちらの記事もチェック】帯状疱疹の激痛を防ぐ!帯状疱疹ワクチンのお話
③ フルミストは、生ワクチン特有の確認があります
フルミストは弱毒化したウイルスを体に入れるワクチンなので、接種できない方や接種後の注意点があります。添付文書の内容は次のとおりです。
妊娠中の方は接種できません
免疫機能に異常ががある方、免疫を抑える治療中の方も接種できません
接種後1〜2週間は、免疫が大きく低下している方との接触を控えます
抗インフルエンザ薬を飲んでいると、効果が弱まることがあります
最近インフルエンザにかかって薬を飲んだ方は、接種の前に教えてくださいね。
🔸 よくある質問
Q. 同じ日に2本打ったあと、当日はどう過ごせばいいですか?
A.急な副反応はまれですが、起こるとすれば接種後30分以内が多いため、その間は院内で様子を見ます。帰宅後は入浴もできますし、通常どおり過ごして大丈夫です。
Q. タミフルを飲み終えたばかりですが、フルミストは打てますか?
A. 抗インフルエンザ薬はフルミストの効果を弱める可能性があります。日本の添付文書に日数の決まりはありませんが、米国ではタミフル・リレンザは48時間以内、ゾフルーザは17日以内の使用があれば接種を勧めていません。飲んだ薬と日付を、問診で教えてくださいね。
🔸 まとめ|「種類の違う注射の生ワクチン同士」は27日あける
異なるワクチンを接種する間隔に、一律の日数制限はありません。間隔をあけるのは注射の生ワクチン同士だけで、別の日に打つなら27日以上あけます。新型コロナワクチンの2週間ルールは現在はなく、経鼻のフルミストもこの対象には含まれません。ただし、体調が悪いときは回復を待ち、同じワクチンの2回目は決められた間隔で打ちます。
当院では、ワクチンの接種と接種スケジュールのご相談に対応しています。母子手帳や接種記録をお持ちいただければ、一緒に整理しますね。
みなさんが元気で、ご機嫌な毎日を過ごせるよう、お手伝いします。
では、次回のコラムもお楽しみに!
▼関連コラム
【参考文献】
異なる種類のワクチンを接種する際の接種間隔のルールが一部変更されます 2020(厚生労働省)
新型コロナワクチンQ&A「新型コロナワクチンとそれ以外のワクチンは、同時に接種することはできますか」(厚生労働省)
フルミスト点鼻液 添付文書(第一三共)
経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方〜医療機関の皆様へ〜 2024(日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会)
インフルエンザHAワクチン 添付文書
シングリックス筋注用 添付文書(グラクソ・スミスクライン)
Lazarus R, et al. Safety and immunogenicity of concomitant administration of COVID-19 vaccines with seasonal influenza vaccines in adults in the UK (ComFluCOV). Lancet 2021;398:2277-2287.
Nolan T, et al. Safety and immunogenicity of concurrent administration of live attenuated influenza vaccine with measles-mumps-rubella and varicella vaccines to infants 12 to 15 months of age. Pediatrics 2008;121:508-516.
予防接種と子どもの健康 2025年度版(予防接種リサーチセンター)