疾患
気管支喘息|どんな病気?
🔹どんな病気ですか?
気管支喘息(喘息、ぜんそく)とは
慢性的な炎症により空気の通り道(気道)が狭くなることで、呼吸が苦しくなる病気
です。
下記のような特徴があります。
気道で炎症が続くことで気管支が敏感になり、
ちょっとした刺激(ホコリ、花粉、タバコの煙、冷たい空気、運動、ストレスなど)に反応する
気管支のむくみや痰(たん)によって気道が狭くなり、
呼吸が苦しくなる状態(喘息発作)を繰り返す
治療せずに放置すると、さらに気道が狭くなって元に戻らなくなる
子どもの喘息は、3歳頃までに発症して15歳くらいまでに落ち着いてくることがあります。
しかし大人になっても症状が続く人や再発する人、20歳以降で初めて発症する人も少なくありません。
【気道と気管支】[筆者作成]

🔹どんな症状がありますか?
喘息の主な症状は以下の通りです。
息苦しさ:特に夜や早朝に起こることが多い
咳:乾いた咳が続く
ヒューヒュー・ゼーゼーという音(喘鳴、ぜんめい):呼吸時にのどや胸の奥から笛を吹くような音が聞こえる
胸の圧迫感:胸がしめつけられるような感じ
これらの症状は発作的に現れ、症状の強さや時間に変動があるのが特徴です。
また、季節の変わり目など寒暖差が大きいとき、台風など気象条件が大きく変化するときなどにも発作が起きやすい傾向があります。
🔹どんな検査でわかるのですか?
喘息の診断や重症度の確認のため、主に下記の検査が行われます。
1. 呼吸機能検査(スパイロメトリー)
息を吐き出す力(呼気量・呼気速度)を測り、気道の状態を調べます。
さらに、気管支を拡げる薬を用いて呼吸機能が改善するかどうかを確認します。
2. ピークフローメーターによる測定
自宅で使える簡易測定器(ピークフローメーター)により、1日の中での呼吸機能の変動を記録します。
朝と夜で大きな差がある場合、喘息が疑われます。
3. アレルギー検査・血液検査
ダニや花粉など、アレルギーを起こす特定の原因を調べます。
🔹治療はどうするのでしょうか?
喘息治療の基本は「環境改善・生活習慣の見直し」と「薬物療法」です。
1. 環境改善・生活習慣の見直し
アレルギーの原因となるものを避ける
ダニやホコリ、ペットの毛などアレルギーの原因となるものを減らしましょう。タバコは喘息を悪化させる要因のため、禁煙が重要です。
適度な運動と体重管理
ウォーキングなどの軽い運動や肥満解消は、気管支の刺激に対する反応性を抑え、呼吸機能を改善する助けになります。
2. 薬物療法
長期管理薬(コントローラー)
吸入ステロイド薬、長時間作用性β2刺激薬などの吸入薬
気道の慢性的な炎症を抑える薬と、気管支を拡げる薬で発作を予防します。
長期間服用することで効果が得られます。
症状がでていなくても、医師の指示がある期間は使い続けることが大切です。
発作治療薬(リリーバー)
短時間作用性吸入β2刺激薬
発作時に狭くなった気管支を速やかに拡げ、呼吸を楽にします。
あくまでも一時的に発作を止めるための薬で、気道の炎症を抑える働きはありません。
また、1日に何回も使用すると心臓への負担もあるため、注意が必要です。
環境改善・生活習慣の見直しについて、下記コラムでもご説明しています。
ぜひご覧ください。
引用文献
[1] 日本アレルギー学会: わかりやすいアレルギーの手引き 2024年版. [https://www.jsaweb.jp/huge/JSA_wakariyasui2024.pdf(2025年1月11日閲覧)]
[2] 日本アレルギー学会: アレルギーポータル 成人のぜん息. [https://allergyportal.jp/knowledge/adult-asthma/(2025年1月11日閲覧)]
[3] 日本アレルギー学会: 成人のぜん息/Q&A. [https://www.jsaweb.jp/modules/citizenqa/index.php?contentid=3(2025年1月11日閲覧)]