疾患
過敏性腸症候群(IBS)
🌀毎朝、通勤電車に乗る前にトイレを探してしまう
🌀会議の前になると決まってお腹がキューッと痛くなる
🌀便秘でお腹が張る日と、急に下痢になる日が交互にやってくる
こんな状態がもう何か月も続いていませんか。
検査で「異常なし」と言われたのに、お腹の不調が一向に治まらない。その症状、過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)かもしれません。IBSは日本の成人の約10人に1人がかかると言われる、とても身近な病気です。
「気のせい」「ストレスに弱いだけ」と片づけず、適切な治療に取り組めば、お腹の調子は大きく改善できます。
このページでは、IBSの症状・原因・治療についてまとめました。
🔶 こんな症状はありませんか?
排便前に下腹部がシクシクと痛む
排便するとスッと痛みが楽になる
下痢が何日も続く(水のような便、軟便)
便秘が慢性化している(3日以上出ない)
下痢と便秘を交互に繰り返す
お腹がゴロゴロ鳴る、ガスがたまりやすい
緊張したり、ストレスを感じるとお腹が痛くなる
外出先でのトイレが心配で、行動範囲が狭くなっている
排便後も「出きった感じ」がしない(残便感)
当てはまる項目が3つ以上あり、症状が3か月以上続いている場合は、IBSの可能性が高いです。
🔶 受診の目安
今すぐ受診してください
便に血が混じっている
急激な体重減少がある
夜中に目が覚めるほどの腹痛がある
発熱を伴う下痢が続いている
→ IBSではなく、炎症性腸疾患や感染症の可能性があります。我慢せず、すぐに受診してください。
早めの受診をおすすめします
症状が日常生活に支障をきたしている
市販薬では改善しない
仕事や外出を控えるようになった
50歳以上で初めてこの症状が出た
→ 検査で重大な病気を除外し、IBSの治療を始めましょう。
緊急性は低いことが多いですが、要注意
ストレスの多い時期だけ一時的に症状が出る
食事の工夫で症状がコントロールできている
→ セルフケアを続けつつ、症状が悪化したら受診をご検討ください。
🔶 IBSとはどんな病気か
腸に「器質的な異常」がない
IBSは、大腸カメラや血液検査で炎症・腫瘍・感染といった明確な異常が見つからないにもかかわらず、腹痛・下痢・便秘といった症状が繰り返される病気です。
脳と腸の「通信エラー」が原因
腸は「第二の脳」と呼ばれるほど神経が密集しています。ストレスや不安を脳が感じると、その信号が腸に過剰に伝わり、腸の動きが乱れます。逆に、腸の不快感が脳に伝わって不安を増幅させる。この悪循環が「脳腸相関」と呼ばれるIBSの中心的なメカニズムです。
3つのタイプがある
下痢型(IBS-D)——急な下痢や軟便が繰り返される。男性に多い
便秘型(IBS-C)——便が硬く、排便が困難。女性に多い
混合型(IBS-M)——下痢と便秘を交互に繰り返す
「気のせい」ではない
IBSは腸の神経系の機能異常が原因であり、れっきとした病気です。適切な治療で症状を大きくコントロールできます。
🔶 IBSの治療法
IBSの治療は、生活習慣の改善と薬物療法を組み合わせて行います。
食事療法(低FODMAP食)
近年注目されているのが「低FODMAP食」です。FODMAPとは、腸で発酵しやすい特定の糖質の総称で、小麦・玉ねぎ・にんにく・りんご・牛乳などに多く含まれます。これらを一時的に制限し、症状が改善するか確認したうえで、少しずつ食品を戻していく方法です。
すべての方に効果があるわけではありませんが、IBSの方の50〜80%に症状の改善が見られるとする研究もあります。自己流ではなく、医師と相談しながら進めることをおすすめします。
薬物療法
症状のタイプに応じて、以下の薬を使い分けます。
下痢型——腸の動きを穏やかにする薬(ラモセトロンなど)
便秘型——腸液の分泌を促進する薬(リナクロチドなど)
腹痛が強い場合——腸の過敏性を和らげる薬(トリメブチンなど)
整腸剤——腸内環境を整えるプロバイオティクス
ストレスマネジメント
IBSはストレスと密接に関連するため、ストレスの軽減も治療の重要な柱です。十分な睡眠、適度な運動、自分なりのリラックス法(入浴、趣味、深呼吸)を取り入れてください。必要に応じて心療内科との連携もご提案します。
🔶 受診時に教えていただきたいこと
うまく言葉にできなくて大丈夫です。以下をメモして持ってきていただくだけで、スムーズに診察できます。
排便のパターン——下痢型?便秘型?混合型?
排便の回数——1日何回、または何日に1回
腹痛のタイミング——食前・食後・排便前・ストレス時
症状の期間——いつ頃から続いているか
生活への影響——仕事・外出・食事への支障
これまでの検査歴——大腸カメラ等を受けたことがあるか
🔶 当院での検査・治療の流れ
STEP 1 問診・診察
排便パターン、症状の経過、生活背景を丁寧にお伺いします。
STEP 2 血液検査・便検査
炎症性腸疾患や甲状腺疾患など、IBSと似た症状を示す病気を除外します。
STEP 3 大腸カメラ検査(必要に応じて)
50歳以上の方、血便がある方、家族に大腸がんの方がいる場合などは、大腸カメラで「腸に病気がないこと」を確認します。IBSの確定診断には「器質的疾患の除外」が重要です。「異常がない」と確認できることで安心材料になり、それ自体が症状改善につながる方も多いです。
STEP 4 治療開始
食事指導、薬物療法、生活習慣の改善を組み合わせた治療プランをご提案します。
「まだ検査は早いかな」と思う方も、まずは診察だけでもお気軽にお越しください。
🔶 日常生活でできること
検査・治療と並行して、日々の習慣でお腹の調子を整えることができます。
・規則正しい食事時間を守る
不規則な食事は腸のリズムを乱します。1日3食を決まった時間に。
・低FODMAP食を試してみる
小麦、玉ねぎ、にんにくを減らすだけでも変化を感じる方がいます。ただし自己流の長期制限は栄養不足のリスクがあるため、医師と相談しながら進めてください。
・適度な運動を取り入れる
ウォーキングやヨガは腸の動きを整え、ストレス軽減にも効果的です。
・十分な睡眠をとる
睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、症状を悪化させます。
・「トイレがない場所が怖い」から脱却する
治療で症状がコントロールできるようになれば、行動範囲は自然に広がります。まずは治療を始めることが第一歩です。
🔶 よくある質問
Q. IBSは治りますか?
IBSは「完治」というよりも、「症状をうまくコントロールして日常生活に支障がない状態にする」ことが治療のゴールです。適切な食事療法と薬物療法を組み合わせることで、多くの方が「お腹のことを気にしなくていい日」が増えたと実感されています。
Q. IBSの診断に大腸カメラは必要ですか?
すべての方に必須ではありませんが、50歳以上、血便がある、体重減少がある、家族に大腸がんの方がいる、といった場合は大腸カメラでの除外診断をおすすめします。「異常がない」と確認できることで安心材料になり、それ自体が症状改善につながる方も多いです。
Q. IBSは何科を受診すればいいですか?
消化器内科が専門です。当院は消化器内科の診察から大腸カメラ検査、食事指導、薬物療法まで一貫して対応しています。「何科に行けばいいかわからない」という方も、まずはお越しください。
🔶 お腹の不調が気になったらご相談ください。
通勤中のトイレ探し、外食への不安、大事な場面でのお腹の痛み——IBSの症状は、日々の生活を静かに、でも確実にむしばんでいきます。
「体質だから仕方ない」と思い込む前に、一度ご相談ください。治療で楽になった方はたくさんいます。
リベ大総合クリニック大阪院は、IBSの診断から治療まで一貫してサポートします。
📍アクセス情報
リベ大総合クリニック大阪院
大阪府大阪市西区北堀江2丁目1番11号久我ビル北館2階
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