健康コラム

公開日

2024.9.30

更新日

2026.7.27

健康習慣

1gから始めよう:減塩が防ぐ高血圧の静かな脅威 

水色の背景に塩の瓶と「SALT」の文字が置かれた画像

こんにちは!リベ大総合クリニック大阪院 院長の大岩です。


今回は、身近でありながら放置すると危険な「高血圧」についてお伝えします。

血圧とは、血液が心臓から全身に送り出される際、血管の壁にかかる圧力のことです。この圧力が高くなった状態を高血圧と呼びます。


高血圧は多くの人が悩まされている病気ですが、きちんとケアされていないケースも少なくありません。

そのままにしておくと命にかかわるため、定期的な検査や血圧の管理がとても重要です。


そこで、コラム第12回では「1gから始めよう:減塩が防ぐ高血圧の静かな脅威」をテーマに、

  • 高血圧のリスクや原因

  • 予防策

についてお伝えします。特に、塩分がポイントとなります。

ぜひ最後までお読みいただき、健康を守るためのヒントにしていただければ幸いです。

高血圧については、下記もぜひご覧ください。

▶︎高血圧|どんな病気?


🔸サイレントキラー(静かな殺し屋):じわじわ進む心臓や脳へのダメージ

日本では生活習慣病によって亡くなる人が多く、それは高血圧が大きく影響しているといわれています。

高血圧が原因で、毎年約10万人が命を落としていると考えられています。


時間をかけてじわじわと体にダメージを与え、気づかないうちに命にかかわる状態を引き起こすため

高血圧は「サイレントキラー(静かな殺し屋)」と呼ばれています。


もし、朝の頭痛や夜の頻尿、めまいやふらつき、足の冷えを感じることなどが日常的にある場合は、高血圧によって臓器がダメージを受け始めている可能性があります。


これらを放置すると

  • 心筋梗塞(しんきんこうそく)・心不全

  • 脳卒中

  • 慢性腎臓病

  • 認知症

といった病気につながるリスクが高まります。

🔸2人に1人が基準値オーバー!あなたの血圧は大丈夫?

高血圧はとても怖い病気ですが、国の調査によると20歳以上の日本人の

およそ2人に1人が、血圧の基準値を超えている

ことがわかっています[1, 2]。年齢が上がるにつれて、その割合は増えます。


そのうち

約3割の人は、自身が高血圧だと気づいていない

といわれています[3]。


また、高血圧の治療を受けている患者さんのなかでも

約半数は、うまく血圧を下げられていない

状況です。


あなたの血圧はどうでしょうか?下記の基準値と比べてみましょう。

診察室で測る場合は、自宅で測るより少し高めに出ることがあるため、基準値も高めに設定されています。


【成人の血圧基準値 [3]】

数値は上 / 下の血圧(mmHg)

●クリニックなどの診察室で測る場合

  • 正常:120 / 80未満

  • 高血圧:140 / 90以上

●自宅で測る場合

  • 正常:115 / 75未満

  • 高血圧:135 / 85以上


当院の待合室には血圧計を置いています。ぜひ待ち時間にセルフチェックしてみてください。

測定方法や、血圧が高めかどうか気になる場合は、お気軽にスタッフまでお声がけくださいね。

🔸最大の敵は塩分!まずは1gの減塩から始めよう

高血圧は、塩分のとりすぎ、運動不足、肥満、お酒、ストレスなど、さまざまな生活習慣が重なって引き起こされると考えられています。


なかでも最大の原因は、塩分のとりすぎです。

日本人の1日の平均的な食塩摂取量は約10gですが

高血圧の方は1日6g未満を目指す必要があります[3, 4]。

たった4gの差なんて、少しくらい多くても大丈夫でしょ?

と思われるかもしれませんが、その小さな差が毎日続くことで健康に大きく影響します。

実際、塩分を1g減らすだけでも、それを1ヵ月以上続けた場合、血圧は下がることがわかっています[5]。

毎日の習慣を変えるのはなかなか難しいものですが、少しずつ取り組んでいきましょう。

①減塩

1日1gの減塩を1ヵ月、続けてみましょう。

  • ラーメンなど麺類のスープを飲みほさない

  • しょうゆやソースは、直接かけず小皿にとってつける

  • ハムやソーセージなどの加工食品を1品減らす

  • 塩分の排出をうながすカリウムを含む野菜や果物(ほうれん草、バナナなど)を食べる

(ただし腎臓が悪い方は、カリウム摂取を控えた方がよい場合もあるため医師に相談してください。)

こうした工夫で、簡単に2〜3gの減塩ができます。

いきなり4gは無理でも、まずは1gを確実に減らそう!

それを1ヵ月間続けてみよう!

という目標で始めましょう。

②運動

ウォーキングなどの有酸素運動を、1日30分以上取り入れてみましょう。

まとまった時間がとれなくても大丈夫。

こまめに動いて、1日の合計で30分の運動量を確保できればOKです。

③体重を減らす

BMI(体格指数)25未満をめざしましょう(※)。

急激なダイエットは体調不良やリバウンドを招くため、ゆっくりと数ヵ月かけて3〜4kg減量することを目標にしてください。

※BMI = 体重(kg)÷身長(m)×身長(m)

④お酒を減らす

純アルコール量で1日20g以下を目安にしましょう。

お酒に強い方でも「これ以上は飲み過ぎているんだな」と意識し、少しずつ飲む量を見直してみましょう。

【お酒の種類ごとの純アルコール量20gの目安】

  • ビール(5%):500mL

  • チューハイ(7%):350mL

  • ワイン(12%):グラス2杯(200mL)

  • 日本酒(15%):1合(180mL)

  • 焼酎(25%):半合(100mL)

  • ウイスキー(40〜43%):ダブル1杯(60mL)


生活習慣の改善は、どれかひとつに集中するよりも、できる範囲で少しずつ組み合わせる方が効果が出やすいです。無理なく、日常に取り入れられることから始めてみましょう。

🔸高血圧が気になる方へ:お気軽に当院へご相談を

高血圧の治療には、血圧を下げる薬を服用する方法がありますが、薬だけでは高血圧の原因を根本的に解決できません。

薬を減らしたり、なるべく薬に頼らずに血圧をコントロールするためには、生活習慣の改善がとても大切です。


リベ大総合クリニックでは、家庭や仕事の状況、現在治療中の病気についてなど生活習慣にかかわる要因を総合的に考え、あなたに最適な健康サポートを行っています。

  • 血圧に不安がある

  • 今の生活をどう改善すればよいか、わからない

  • 家族に高血圧の人がいる

  • 現在飲んでいる降圧薬に疑問や困りごとがある

といった方は、どうぞお気軽にご相談ください。


早めの相談と対処が、あなたの健康を守る第一歩です。

当院で一緒に血圧管理を始めて、健康不安の少ない毎日をめざしましょう。


それでは、また次回のコラムでお会いしましょう!



▶︎LINEでのご相談はこちら

受診前にお問い合わせいただけます。どうぞお気軽にご利用ください。



引用文献

[1] 厚生労働省 健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~ 山岸 良匡: 高血圧.  [https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-05-003(2025年9月29日閲覧)]

[2] 厚生労働省: 令和元年国民健康・栄養調査. 第55表 高血圧症有病者の状況 - 高血圧症有病者の状況、年齢階級別、人数、割合 - 総数・男性・女性、20歳以上. [https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032041920(2024年9月21日閲覧)]

[3] 日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会 編: 高血圧治療ガイドライン 2019. ライフサイエンス出版株式会社, 2019. 

[4] 厚生労働省: 令和4年国民健康・栄養調査結果の概要. [https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001296359.pdf(2024年9月21日閲覧)]

[5] He FJ, et al.: Cochrane Database Syst Rev. 2013; (4): CD004937.

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