公開日
2024.6.1
更新日
2026.2.16
総合診療
風邪のとき、抗生剤を飲む?飲まない?
こんにちは!リベ大総合クリニック大阪院の看護師、ふじひらです。
コラム第7回目は、「風邪のとき、抗生剤を飲む?飲まない?」をテーマにお伝えします。
体調が悪いときは、なんとなく抗生剤を飲んでる
そんなあなたに、ぜひ知っていただきたくて書きました。
最後まで読んでいただけたらうれしいです。
ちなみに、抗生剤・抗生物質・抗菌薬はほとんど同じものなので、
ここでは「抗生剤」にすべて含めてお話ししますね。
🔸抗生剤とは?
身体の中で細菌が増えるのを抑えたり、細菌を殺したりするための薬です。
細菌が原因となる、感染症の治療に使われます。
錠剤の飲み薬をイメージされることが多いかもしれませんが、
・錠剤、カプセル、粉薬、シロップ
・注射薬、ぬり薬、目薬 など
いろいろなタイプの薬があります。
細菌に対する効き方・効き目の強さによっても、たくさんのタイプがあり
現在、数百種類もの抗生剤があります。
🔸「風邪には抗生剤」の誤解
ときどき、診察室で
📋風邪ですねぇ
👤じゃあ、抗生剤をもらえますか?
というやりとりをお聞きすることがあります。
みなさんも
抗生剤を飲めば風邪が早く治るのでは?
と思われるかもしれません。よく誤解されることなのですが、
実は抗生剤を飲んでも、風邪には効きません。
なぜなら、
・風邪の原因:ほとんどがウイルス
であり、
・抗生剤はウイルスには効かない
からです。
🔸お腹にダメージ!抗生剤の副作用
むしろ、抗生剤によって体調が悪くなることがあります。
抗生剤を飲んで、お腹がユルくなったことはありませんか?
下痢は、抗生剤の副作用のひとつです。
なぜ下痢になるのかというと、
抗生剤が、お腹にいる腸内細菌までやっつけてしまうから
です。
抗生剤はいろいろな細菌に効く薬なので、病気治療のために抑えたい細菌だけでなく、
身体中の細菌、腸内細菌にもダメージを与えてしまいます。
その結果、腸内細菌のバランスが崩れ、下痢が引き起こされます。
実際に日本人4,200人のうんちを調べた研究によると、
腸内細菌に影響する原因は
・病気そのものや、食事よりも、薬の影響が1番大きい
ことがわかっています [1]。
さらに薬のなかでも、抗生剤は3番目に影響の大きいものとなっています。
【腸内細菌バランスに影響する原因ランキング [1より作成]】

(4位:食習慣)
🔸風邪かな?と思ったら受診しよう
このように、身体にとって必要な細菌も壊してしまう抗生剤。
手元にあるし、とりあえず…
と、抗生剤を気軽に飲むのはやめましょう。
クリニックでは、あなたの症状にあわせて、
身体への影響や効果も総合的に判断して、ベストな薬をお渡しすることができます。
熱がある・咳が出る・頭が痛いなど、
風邪かな?ちょっとつらいな…
と思ったら、近くのクリニックを受診しましょう!
当院では、発熱外来やオンライン診療を年中無休で行っております。
🌀急な体調不良で困った…
🌀時間がない…
🌀近くのクリニックが休みだった…
といった場合は、私たちにお気軽にご相談ください。
また、先生に聞きそびれたことや、ちょっとした疑問など小さなことでも気になったら、
看護師や他スタッフ(女性・男性ともに在籍)にお声がけくださいね。
院内では患者さんの表情や体調の変化に、看護師としていつも心を配っています。
さて次回は、抗生剤との正しいつきあいかたについてお伝えする予定です。
ぜひお楽しみに!
引用文献
[1] Nagata N, et al.: Gastroenterology. 2022; 163(4): 1038-1052.