健康コラム

公開日

2024.6.22

更新日

2026.2.16

総合診療

抗生剤を使う前に、知っておくべき3つのルール

こんにちは!リベ大総合クリニック大阪院の看護師、ふじひらです。

コラム第8回目は、「抗生剤を使う前に、知っておくべき3つのルール」というタイトルでお伝えします。


前回のコラムでは、誤解されがちな抗生剤の効果や、副作用についてお伝えしました。

今回は、

・抗生剤の誤った使いかたで大きな問題になっている「耐性菌」

・抗生剤との正しいつきあいかた

について、ぜひ知っていただきたくて書きました。

読み終えるころには、ずっと役立つ抗生剤の使いかたを、お分かりいただけると思います。

最後まで読んでいただけるとうれしいです。

🔸薬が効かない…!耐性菌の脅威


耐性菌とは「薬に耐える力」をつけてしまい、

これまで効いていた抗生剤が効かなくなった細菌のことをいいます。


今、耐性菌は世界中で、様々な種類が増え続けているといわれており、

大きな問題となっています。


抗生剤が効かない=治療が難しくなる

ということが起こります。

これまでは、感染しても抗生剤を使って、軽い症状で治っていた病気が、

重症になったり、治りづらくなったりするリスクが高くなります。


特に

・免疫力の弱いお子さん

・妊婦さん

・高齢の方

・持病のある方 など

は、耐性菌によって治療が難しくなると、命に関わることもあります。


私たちの身近に起こりうる、決してあなどれない脅威、それが耐性菌です。

🔸耐性菌、実は私たちが作っています


どのようにして耐性菌が生まれるのか、ご存じでしょうか?

実は、私たちの薬の使いかた次第で作られてしまう可能性があるのです。


【耐性菌を生み出す抗生剤の使いかた】

自己判断で薬を飲んだり中断したりすることが耐性菌の出現を招くことを示すイラスト

このように、私たちが普段やりがちな抗生剤の使いかたによって、

耐性菌を作り出し、周りに広めてしまうことがあります。

耐性菌の広がりはやがて、感染症に対する治療法をなくしてしまうことにつながります。

🔸抗生剤の3つのルール:何を・どのくらい・いつまで


では、耐性菌を作らないためには、どうしたらよいでしょうか?

それは抗生剤の「3つのルール」を、私たちがきちんと守ることです。

薬の種類・薬の量・薬の期間といった抗生剤の「3つのルール」を示した表

1. 何を(薬の種類)

同じような症状に同じ薬が効くこともありますが、それは

「本来とは違う抗生剤に触れさせることで、菌を鍛える」ことになるリスクがあります。

症状が似ていても、原因菌が同じとは限りません。

原因菌によってそれぞれ、ベストな抗生剤があります。


今回のあなたの症状について、必ず診察を受けてから、処方された薬を使いましょう。

2. どのくらい(薬の量)

菌が弱ってくると症状が軽くなり、薬の量を減らしてしまうことがあるかもしれません。

しかしそれは中途半端な治療となり、「耐性菌として生まれ変わるきっかけ」を菌に与えることになります。

また効果のある薬でも、少なすぎると効きませんし、

多すぎると副作用(下痢など)が強く出てしまい、身体に悪影響があります。


薬の量は、効果と副作用が「患者さんにとって1番いいバランス」になるよう、決められています。

指示通りの量を、しっかり使いましょう

3. いつまで(薬の期間)

薬の量と同じく、菌が減ると症状が軽くなるので、薬をやめたくなりますよね。

本来より短い期間でやめてしまうことで、「耐性菌が生まれる時間」を作ってしまうことになります。

また一度弱った菌が復活し、結果的に症状が長引くこともあります。


一定期間、抗生剤を使い続けることで、原因菌を徹底的に死滅させることができます。

指示通りの期間、きちんと使いましょう。


これら3つのルールを守ることで、今だけでなく、私たちの未来にも治療法を残すことができます。

抗生剤との正しいつきあいかた、ぜひこれから実践してみてくださいね!



薬の疑問や不安があれば、いつでも当院へお気軽にご相談ください。

また、患者さんをなるべくお待たせしないよう、

ITシステムを活用して薬の処方せんのやりとりを行うなど、当院では様々な工夫をしております。

お急ぎの場合・大阪へご旅行中などの場合にも、できる限り配慮いたしますので遠慮なくお申し出ください。


ではまた、次回をお楽しみに!

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