健康コラム

公開日

2026.1.9

更新日

2026.3.30

肥満・メタボ対策

頑張ってるのに痩せない人の共通点〜「意志が弱い」じゃない本当の理由〜

こんにちは!リベ大総合クリニック大阪院 院長の大岩です。


🌀 食事も気をつけてるし、運動もしてるのに痩せない

🌀 結局、意志が弱いからダメなんだ…


こんな風に自分を責めていませんか?


実は、痩せにくい原因には、睡眠の質やストレス、薬の影響など、さまざまな要素が関係しています。


そこで、今回のコラムでは「痩せない本当の理由」を解説していきます。



🔸まず知っておきたい基礎知識:体重は毎日変動する


実は体重は、日によって大きく変動するんです。


水分の摂取や食事のタイミング、便の状態などで、簡単に1〜2kgは動きます。


体重の変化を正しく把握するには、「7日間の平均」を見るのがおすすめです。

1週間ごとの平均を出すことで、一時的な増減に左右されず、本当の傾向が見えてきます。


また、体重が変わらなくても、お腹周りが細くなっていると感じることがあります。

これは、脂肪が減って筋肉がつくことで、体重は同じでも見た目に変化が現れるためです。


痩せたかどうかを判断するには、「体重計の数字」だけで判断せず、見た目や体の変化にも目を向けることが大切です。

🔸頑張ってるのに痩せない人の4つの共通点

①睡眠が短い・質が悪い

食欲と睡眠には、深い関係があります。


海外の研究では、8.5時間睡眠のグループと5.5時間睡眠のグループを比較した結果、睡眠時間が長い人のほうが食べる量が少なかったという報告があります。


睡眠が不足すると、食欲を抑えるホルモンのバランスが崩れて、 「なんとなく食べたい」という気持ちが増えてしまうのです。

②ストレスで行動が崩れる

研究によると、ストレスと体重増加の関係は「誰でも太る」というほど強いわけではありませんが、確かに有意な関連があるとされています。


ただ、実際に問題になるのは、「ストレスが原因で生活習慣が崩れていく」という負のループに陥ることです。


たとえば、ストレスをきっかけに甘いものが欲しくなり、夜につい食べてしまった自己嫌悪がさらにストレスとなって、また食べてしまう――


このような悪循環が続いてしまいます。


ストレスで意志の力すら削られてしまうため、負のループを「意志の力だけで断ち切る」のはとても難しいものです。

③薬の影響

<体重増加と関連が指摘されている薬>


  • 一部の抗精神病薬、抗うつ薬

  • ステロイド(長期使用)

  • インスリンや一部の糖尿病薬

  • 一部の降圧薬(β遮断薬など)


ただし、これらの薬を内服しても全員が太るわけではありません。

ここで大切なのは、「自己判断で薬をやめないこと」です!


「太るから」と勝手に内服を中断すると、 元の病気が悪化する可能性があります。


内服中の方で、体重管理について心配な方は、必ずかかりつけ医に相談してください。

④運動してるのに痩せない

🌀 ジムにも通ってるのに、全然体重が減らない…


実はこれ、よくあるパターンです。

運動しても痩せないのは「エネルギー補償」という現象が関係していることがあります。


たとえば、次のような流れです。

運動自体はとても大切ですが、実際のところ、運動によって消費できるカロリーは、想像以上に少ない場合があります。


運動しても痩せないと感じている方は、無理に運動量を増やす前に、食べ物の摂取と消費のバランスをもう一度見直してみましょう。

🔸痩せにくいのは「体の仕組み」が関係していることも

代謝のお話し


🌀 年を取って代謝が落ちたのが、痩せにくくなった原因かも...


このように考える方は多いですよね。


体重が減ると、体はエネルギー消費を抑える「省エネモード」に入ります。

この現象は「適応性熱産生」と呼ばれ、一時的に代謝が下がることがあるのです。


さらに、体は自然に元の体重に戻ろうとするため、痩せ続けるのが難しく感じることもあります。


「代謝を上げよう」と頑張るよりも、「代謝を下げないように整える」ことを意識してみてください。

大切なのは「無理のない目標」

🌀 3か月で10kg痩せたいんだけど…


という声を聞くこともありますが、その目標はちょっと危険かもしれません。


日本肥満学会では、BMI:25〜35の肥満症の場合、現体重の3%以上を目標にすることを推奨しています。


たとえば70kgの人なら、約2kgの減量です。
それだけでも血圧や血糖、脂質の改善が期待できます。


「体重」だけにとらわれず、体調の変化やウエスト周りのゆとりなど、小さな成果も大切にしましょう。

🔸今日から実践!「痩せる」を成功させるコツ

睡眠の質を高める

健康や体重管理のためには、まず睡眠を優先しましょう。


<睡眠の質を下げる習慣>


  • 就寝前のスマートフォンの使用

  • カフェインやアルコールの摂取


これらを避けるだけでも、睡眠の質を高めることにつながります。

食べ過ぎを防ぐために、環境や習慣を整える

食べ過ぎを防ぐには、意志の力だけに頼らず、環境や習慣を整えることが大切です。


以下の工夫を取り入れてみましょう。


  • お菓子の買い置きをやめる

  • 夜の献立は昼のうちに決めておく

  • ストレス解消法を「食べること」以外に作る

薬による体重の影響を確認する

現在服用されているお薬について、「この薬は体重に影響がありますか?」と主治医に確認してみましょう。


場合によっては、代わりのお薬への変更や、投与量の調整ができることもあります。


当院でも、お薬の見直しを含めた相談が可能です

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運動のご褒美習慣を見直す

運動後の「頑張ったからご褒美」という習慣は、一度見直しましょう。

また、運動だけでなく、日常生活の中での活動量にも目を向けることが大切です。

  • 階段を使う

  • こまめに立ち上がる

など、日々の小さな動きの積み重ねが消費エネルギーを高めます。

🔸こんな症状があったら、一度受診しましょう

体重がなかなか減らない背景には、生活習慣以外の体の変化が関係していることもあります。


次の項目に当てはまる場合、注意が必要です。

当院では、総合診療の観点から幅広い内科疾患に対応しています。

ちょっとした体調不良がある場合でも、お気軽にご相談ください。


▶当院の診療についてはこちら

🔸仕組みを変えれば、結果は変わる


今回のコラムでお伝えしたかったのは、「痩せないのは意志が弱いからじゃない」ということです。


痩せるためには、「頑張る」より「仕組みを変える」ことが大切です。


✅️ 睡眠時間を確保する 

✅️ ストレスの出口を作る 

✅️ 薬の影響を確認する 

✅️ 現実的な目標を立てる


できそうなところから取り組むことで、結果は変わってきます。


当院では、体重・腹囲だけでなく、 血液検査や生活習慣、お薬の内容まで総合的に見て、 「あなたが痩せにくい理由」を一緒に探します。

「何をやっても痩せない」と悩んでいる方は、 一度ご相談ください。


みなさまが「ご機嫌な毎日」を過ごせますように!




【参考文献】

  1. Tasali E, Wroblewski K, Kahn E, Kilkus J, Schoeller DA. Effect of Sleep Extension on Objectively Assessed Energy Intake Among Adults With Overweight in Real-life Settings: A Randomized Clinical Trial. JAMA Internal Medicine, 2022, 182巻, 4号, p.365-374

  2. Wardle J, Chida Y, Gibson EL, Whitaker KL, Steptoe A. Stress and Adiposity: A Meta-Analysis of Longitudinal Studies. Obesity, 2011, 19巻, 4号, p.771-778

  3. Flack KD, Ufholz K, Johnson L, Fitzgerald JS, Roemmich JN. Energy compensation in response to aerobic exercise training in overweight adults. American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology, 2018, 315巻, 4号, p.R619-R626

  4. 日本肥満学会:肥満症診療ガイドライン2022

  5. Wharton S, Raiber L, Serodio KJ, Lee J, Christensen RAG. Medications that cause weight gain and alternatives in Canada: a narrative review. Diabetes, Metabolic Syndrome and Obesity: Targets and Therapy, 2018, 11巻, p.427-438

  6. Rosenbaum M, Leibel RL. Adaptive thermogenesis in humans. International Journal of Obesity, 2010, 34巻, Suppl 1号, p.S47-S55

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